8.11. コントラスト伸長

コントラスト伸長 コマンドは活性レイヤーのヒストグラムの値を自動的に伸長します。 活性レイヤーのそれぞれのチャンネルで最大レベルと最小レベルの値を見付けだし、 それを使って赤・緑・青の各ヒストグラムをコントラスト全開まで伸長させます。 明るい色はさらに明るく、暗い色はさらに暗くしますのでコントラストが増します。 このコマンドはしばしば 正規化 コマンドとよく似た効果をもたらしますが、 当コマンドはレイヤーのそれぞれの色チャンネルごとに操作するところが異なります。 処理後はほとんどの画像に色の遷移が起こりますので期待外れの結果に終わることもあります。 コントラスト伸長RGB、 グレースケール、 インデックス化カラーのいずれの画像のレイヤーでも動作します。 本来真っ白や真っ黒になるべき部分から邪魔な別の色のしみを取り除く用途にのみコントラスト伸長をご利用ください。

このコマンドは ホワイトバランス コマンドとも似ていますが、 非常に暗い画素も非常に明るい画素も退けないので白っぽい部分はあっても純白にならないことが多くあります。

8.11.1. コマンドの呼び出し方

  • 画像ウィンドウのメニューより 自動調整コントラスト伸長

8.11.2. コントラスト伸長の例

図15.139 元画像

元画像

コントラスト伸長適用前の活性レイヤーとその赤・緑・青のそれぞれのヒストグラム


図15.140 コマンド適用後の画像

コマンド適用後の画像

コントラスト伸長適用後の活性レイヤーとその赤・緑・青のそれぞれのヒストグラム。 ホワイトバランスとは異なり非常に明るい画素が少ないので画素の尾根はヒストグラムの右端 (255) まで届かない。

ヒストグラムの伸長で画素の峰に隙間ができ、 バーコード模様のように見える。