4. 画像管理に関連するダイアログ

4.1. バッファーダイアログ

図15.63 バッファーダイアログ (一覧で表示)

バッファーダイアログ (一覧で表示)

バッファーとは描画対象 (レイヤーやレイヤーマスクなど) を切り取りもしくは写し取ったときにできる画像データの一時的保管庫のことです。 バッファーに作品を保管するコマンドは、 編集バッファー操作名前付きでコピー... あるいは 編集バッファー操作名前付きで切り取り... の 2 通りの方法があります。 いずれもダイアログが開かれてそこに保管される画像の名前を尋ねますので記入してください。 名前つきバッファーの総数に制限はありませんのでいくつ作っても構いませんが、 無論そのひとつひとつがメモリーを消費してゆきます。

バッファーダイアログでは現在のすべての名前付きバッファーがその見本画像つきで表示され、 何らかの操作が可能になっています。 またその上部には通用バッファーの見本も表示されていますが、 これは単なる表示に過ぎず、 ここでは何も操作できません。

[注意] 注意

名前つきバッファーは GIMP を終了してしまうと失われます。 バッファーに保管された内容を保存するには画像に貼り付けるしかありません。

4.1.1. ダイアログの呼び出し方

バッファーダイアログはドッキング可能です。 その扱い方については 「ダイアログとその合体」 の節をご覧ください。

呼び出し方はつぎのとおりです。

  • 画像ウィンドウのメニューより ウィンドウドッキング可能なダイアログバッファー

  • 任意のドッキング可能なダイアログのボタンアイコン をクリックすると出てくるタブメニューより タブの追加バッファー

ダイアログが少なくともひとつ開かれておれば、 ウィンドウ メニューに 切り放したウィンドウ のリストが現れます。 このときは画像メニューより ウィンドウバッファー と進めばバッファーダイアログを浮かび上がらせられます。

4.1.2. バッファーダイアログの利用法

図15.64


ダイアログ上の一覧表のどれかひとつをクリックするとそのバッファーが活性化します。 つまりバッファー操作メニューの貼り付けコマンドを実行したりこのダイアログの底部にあるアイコンボタンをクリックするとそのバッファーが使用されます。 バッファーの見本をダブルクリックするとその内容が活性画像にフローティング選択範囲として貼り付けられます。 結果的には バッファーを貼り付け コマンドを実行するのと変わりませんが、 こちらのほうが手早くできます。

ダイアログの底部には 4 つのアイコンボタンがあります。 これらを使った操作はバッファーダイアログの脈絡メニューを通じてもできます。 脈絡メニューは活性バッファーを 第2ボタン でクリックするか、 タブメニューアイコンをクリックして出てくるメニューの最初の項目を進むと呼び出せます。

図15.65 バッファーダイアログ (並べて表示)

バッファーダイアログ (並べて表示)

バッファーダイアログのタブメニューで 並べて表示一覧で表示 を切り替えられます。 並べて表示の場合はバッファーの見本が升目状に並びます。 一覧で表示の場合はバッファーが縦一列に列挙され、 各段にその見本画像と名前とピクセル単位の寸法が表示されます。

[ティップ] ティップ

キーボードショートカット Ctrl+F で検索窓が現れます。 一覧表ダイアログの検索窓 をご覧ください。

バッファーの見本画像の大きさはダイアログのタブメニューの プレビューサイズ サブメニューで調節できます。

4.1.2.1. ダイアログ底部に並ぶアイコンボタン

ダイアログの底部に 4 つのボタンが並んでいます。

選択したバッファーを貼り付け

このコマンドは選択されたバッファーの内容を活性画像にフローティング選択範囲として貼り付けます。 この操作は通常の 貼り付け 操作とは異なり通用クリップボードバッファーではなく選ばれたバッファーを使用します。

選択したバッファーを選択範囲内に貼り付け

このコマンドは選択されたバッファーの内容を活性画像の選択範囲にフローティング選択範囲として貼り付けます。 この操作は通常の 選択範囲内に貼り付け 操作とは異なり通用クリップボードバッファーではなく選ばれたバッファーを使用します。

選択したバッファーで画像を生成

このコマンドは選択されたバッファーの内容を基にレイヤー 1 層からなる画像を生成します。 この操作は通常の 画像をクリップボードから生成 操作とは異なり通用クリップボードバッファーの内容ではなく選ばれたバッファーを使用します。

選択したバッファーを削除

このコマンドは選択された名前つきバッファーを削除します。 実行前の確認はありません。 通用バッファーは削除できません。

4.1.2.2. バッファーダイアログの脈絡メニュー

図15.66 バッファーダイアログの脈絡メニュー

バッファーダイアログの脈絡メニュー

これらのコマンドは上述のボタンの項で説明しました。