4.5. 回転

図14.120 ツールボックス上の回転ツールアイコン

ツールボックス上の回転ツールアイコン

4.5.1. 概観

このツールは活性レイヤーや選択範囲やパスを回転させるときに使います。 このツールで画像や選択範囲をクリックすると回転ダイアログが開かれます。 ここで画面上に示されている回転軸の座標と、 回転の角度を設定できます。 この設定は画像上および回転軸の点上でマウスを使ってドラッグしても変更できます。

4.5.2. 呼び出し方

この変形ツールを起用する方法はつぎのいずれかです。

  • 画像ウィンドウのメニューより ツール変形ツール回転

  • ツールボックスのツールアイコン

  • キーボードショートカット Shift+R

4.5.3. キー修飾 (初期設定)

Ctrl

このキーを押しているときの回転は 15 度ずつとびとびになります。

4.5.4. オプション

図14.121 回転ツールのツールオプション

回転ツールのツールオプション

一般的にはこのツールを起用すると、 そのツールオプションがツールボックスの下に繋げられたウィンドウ上に現れます。 そのようなウィンドウが見あたらないときは、 画像ウィンドウのメニューより ウィンドウドッキング可能なダイアログツールオプション と辿れば今使っているツールのツールオプションウィンドウが開きます。

変形対象; 方向; 補間アルゴリズム; クリッピング; プレビュー; ガイド
[注記] 注記

これらのオプションについては 変形ツールの共通オプション に説明があります。

変形の方向について

方向オプションはレイヤーが回転する方向や方法を定めます。 正変換は順当な方向へ回転します。 レイヤーを 10 度右へ回転させるとすると、 その向きにその角度でレイヤーが傾いて描かれます。 この動作は逆変換の場合とは対称です。

逆向きの回転が一番よく使われるのは傾いて写っているディジタル写真を直す用途です。 仮に画像の傾きが 13 度という微妙な角度になっていても、 その角度ぴったりに回転させるためにがんばらずにすみます。 代わりに 逆変換 の回転を使えば画像を見ながらその傾きにレイヤーの回転方向を合わせる方法がとれるのです。 実際は逆に回転するので、 ぴったりの角度で画像の修正ができるというわけです。

角度の制限について

15度ずつ回転 (Ctrl) が有効な場合は 15 度刻みの回転に制限されます。

4.5.5. 回転情報ウィンドウ

図14.122 回転情報のダイアログウィンドウ

回転情報のダイアログウィンドウ

角度

ここで回転の角度を -180 度から +180 度までの値で定められます。

中心の x 座標; 中心の y 座標

回転の中心点は画像上で丸に十字の印で表されており、 このオプションはその位置を数値で指定できます。 中心点はこの的をマウスで直にクリックしてドラッグしても移動でき、 画像の外にも置けます。 座標の数値は初期設定ではピクセル単位ですが、 引き出しリストで別の単位も選べます。

図14.123 回転の中心

回転の中心

画像の外に中心点 (回転軸) を置いてレイヤーを回転させた


[注記] 注記

レイヤーの回転はこのツール以外にもレイヤー変形 と進むとサブメニューで90 度、 180 度、 任意の角度の回転ができます。